「……坊や、何してんだ……?」

「ぅあっ…ソ、ソル、起きて……ッ!?」



明日の仕事がないことを確認して

いつものように坊やを抱いて寝て……。


朝方、隣でもそもそ動く気配に

目が覚めて重い瞼を上げてみれば

なぜかそこには、俺の服を着た坊やがいた。



「え、えっと…こ、これは…っ…」



俺に見つかったのがよっぽど決まり悪くて恥ずかしかったのか

坊やは顔を真っ赤にしながら意味を為さない言い訳をもごもごと口にしている。


着るものがなかったから仕様がなく俺の服を着た……というわけではないらしい。

この焦り振りと、必要もないのに着けているヘッドギアで自ずと分かった。



……しかし

サイズが合わないことなど分かりきっているのにわざわざ着ているのは、なんでだ??



疑問を抱きながら坊やを凝視していると

俺が責めていると勘違いしたらしい坊やは

謝りながら、服に手を掛けた。



「勝手なことして、すみません…っ! 今すぐ脱ぎますのでッ」

「あー、別にいい。つーか脱ぐなよ、勿体ねぇ」



脱ごうとする手を押し留めて、俺はじっと坊やを見る。

怒られると思い込んでたらしい坊やは、俺の行動に驚いた顔をした。



最初は俺もかなり驚いてはいたが

よく考えると今のこの状況は、かなりオイシイ。



筋肉は付いていても成人男性にしては華奢すぎる体に纏わり付く俺のジャケットは

かなりぶかぶかで素肌が見える箇所を増やしている。

しかも下の黒のランニングシャツを着ていないから、余計に白い肌が眩しい。

俺が中途半端なところで声を掛けたせいでまだきっちりと着込まれていないスラックスは

滑らかな坊やの尻を半分剥き出しにしており

ずり落ちるヘッドギアとズボンを支えるために両手が塞がっているためにそこから動けない坊やは

下から見上げる俺にとっていいアングルになっている。



コスプレやらにはあまり興味などなかったはずだが

これは、かなりクる。




俺はニヤリと笑い、坊やの細腰を抱き寄せた。

ベッドの上に膝立ちだった坊やはバランスを崩して、あっさり俺の方へ倒れてくる。


「わッ! ソ、ソル……!?」

「坊やからの折角のお誘いだしな。有り難くいだたくか」


俺がくつくつと笑いながら、坊やをベッドに押さえつけて圧し掛かると

坊やは茫然とした様子で瞬きを繰り返した。


「……は!? べ、別に誘ったわけじゃ……」

「ない、ってか? その気があろうがなかろうが、俺は十分ヤる気になっちまったから諦めな」

「そ、そんな……! って、あッ! ちょ、やめ…ッ、…んっ」


暴れだした坊やをキスで強引に宥めながら、俺は坊やの体を弄った。

まだ昨晩の感触が鮮明に残っているのか、坊やはすぐに陥落する。

それにほくそ笑み、俺は坊やに服を着せたままでセックスを楽しんだ。






……ちなみに


事が一段落した後に

坊やに服を着ていた理由を問うと


「少しでもソルに近付けるかなと思ったんです……」


という、じらしい返答が返ってきたので

俺はまた、迷わず坊やを喰った。