【後日談】
「ふ、ぁっ……やだ、ソ…ル……!」
「あのな……テメェはいい加減、俺をガキ扱いすンのをやめろってーの」
「だ、って…可愛……ぁああっ」
「……まだ、懲りてねぇみたいだな」
大仰な溜息とともに、ソルが後ろから細い腰で突き上げてきたので、私の言葉は途中で悲鳴に変わってしまった。
結合した下肢が揺れ動く度、濡れた音を立てているのが卑猥で仕方がない。
今のソルは、ちょっとした事故で子供の姿をしている。
しかし中身は、相変わらずの傍若無人。
しかも元々の馬鹿力も変わらないので、私はここ一週間彼の良い様にされっ放しだった。
主に夜の営みで、だが。
昼間一緒に街を歩く時に限っては、意外にソルは大人しい。
子供姿で不貞腐れたような態度のソルが可愛くて、思わず休日に意味もなく連れて歩くのだが、それほど嫌がる素振りは見せなかった。
この姿ならば手を繋いで歩いても、軽く頬にキスしても、ただのスキンシップとして見られる。
それが、私にはとても嬉しかった。
本来の私達ならば、人の目につくところでは絶対に出来ないことが、出来る。
それを喜ぶ私の様子に気付いてか、ソルは一緒に街へ出ることにさほどの抵抗は示さなかった。
しかし、調子に乗って近所の人や店の人の前で過剰に可愛がり、自慢することに関してはあまりよく思っていないようだ。
その子供扱いについて、夜にはこうして体で以て責められてしまうわけで……。
「あっ、あ…! い、や……んぅッ」
「……ハッ。何が嫌だって? 気持ちいいんだろ、ぁあ?」
「は…ぁ、違……んんッ」
「子供に嬲られて……感じてんじゃねぇか。なあ…、淫乱な長官殿?」
白い項に小さい歯を立てて、息を乱したソルが囁く。
うつ伏せに抑えつけられたまま、私は後ろから与えられる刺激と凌辱の言葉に悶えた。
腕は自分より細い、身長も遙かに下、体重だって軽い。
なのに、力だけは信じられないほど強くて、抜け出すことが叶わない。
いや……もしかすると、この束縛は自ら望んだことなのかもしれない。
いつもは低く耳を打つ声は、ボーイソプラノと化して別人のようなのに、背に密着する体温も鼓動も、以前の彼となんら変わりない。
姿形は変わっても、ソルはソル。
それが分かるからこそ、こんな風に支配されてもいいとどこかで思ってしまうのだろう。
……これも、惚れた弱みというやつか。
「ひ…っ…、ぁ、あぁ…! も……だッ…め……!」
「…ふ…ッ、……いいぜ? イけ、よ……!」
激しくなる律動に耐えきれず、私は口端から唾液を零しながら限界を訴えた。叩きつけるように腰を打ち付けてベッドのスプリングを軋ませていたソルも限界が近いのか、息を弾ませながら絶頂を促す。
そうして、意識が白みかけた瞬間だった。
「――ッ!?」
何か異質な気配を感じて、私は目を瞠った。
そしてそれと同時に、下肢に呑み込まされていたソルのモノが急激に膨れ上がって、媚肉を押し広げていく。
それは射精による膨張ではなく、もっと根本的な――!
「ひゃッあ、ひ、ああぁあ…ぁ…あぁああんっ!!」
「ぁぐっ!? …ッが、う……くぁ……ッ!」
その衝撃の瞬間、私とソルは同時に嬌声とも悲鳴ともつかない絶叫を響かせていた。
メリッと音が聞こえてきそうなくらいに、肥大したソルのものを含んだところが軋む。限界まで広げられたそこはそれでもなお窮屈で、私ばかりだけでなくソルにも強い圧迫を掛けたようだった。
何も、こんな最低なタイミングで元に戻らなくてもいいのに……!
あまりの衝撃に声が発せられないまま、私は思わず胸中で叫んだ。
そう。ソルの体はこんな最中に、もとの成人の姿に戻ってしまっていた。
子供姿のソルのモノは、痛みをさほど伴わないくらいの、私にとってはちょうどいいくらいの大きさだった。
しかしそれが、中に埋め込まれたまま平均より遙かに大きいサイズにまで膨れ上がったのだ。
普通ではまず味わうことのないその急激な圧迫に、私の意識は完全に吹き飛んでいた。
「〜〜〜っ!! ぁ、はぁッう…ッッ。は、ああぁっん……!」
久しぶりに呑み込んだ本来のソルのモノは、やはり大きい。
ずっしりと腰にくる強烈な圧迫感と熱さに、霞みかけた私の意識は間断なく焼き切られていく。
苦痛を超える快楽の波に呑み込まれ、私はがくがくと四肢を痙攣させながら、目に涙をためて熱い息を吐いた。
大きな体躯で伸しかかかった状態のソルも、急に狭くなった秘部と無意識に引き絞ってうねる内壁に耐えられなかったのか、私を背から抱きしめて呻く。
途端、堪らず追い上げられた下肢は盛大に弾け、二人分の白濁液を飛び散らせた。
私もソルも、どうしようもなく同時に達してしまい、下肢とシーツを体液で汚していた。
しかもソルのそれは私の中に入ったまま断続的に吐精し続け、焼けるように熱い奔流を中に叩きつけてくる。
びくびくと跳ねるように動くそれに、頂に昇りきって一度は収まったはずの私の体は、漣のように襲い来る快楽に何度も苛まれた。思わず私は、シーツを握りしめて喘ぐ。
「はぁ……ぅ、ぁ…ふッ」
「……くッそ。あの闇医者の薬は、どこまでタチ悪ィんだ……!」
背で悪態をつくソルの声が、少し遠く感じる。
覚束ない感覚の中、潤んだ視線を彷徨わせていると、ソルが背に密着したまま私の顎を掴んできた。
「おい……、大丈夫か?」
「大丈夫じゃ……ない……」
「……まあ、そうだろうな」
なんとか言葉を紡ぐが、意識が半ば以上飛んでいる私の様子に、流石のソルも同情の眼差しを送ってきた。
一週間くらいで元の姿に戻るとは聞いていたが、まさかこんなタイミングで戻るとは、ソルも予想だにしなかったようだ。
頬に軽くキスを落としてから、ソルは顎から手を離して私の肩を抱いてきた。
「もうちっと慣れてから、抜いてやるから。とりあえず今は、じっとしてろ」
「うん……、ありが…とう」
極力刺激しないように、ただ抱きしめるだけのソルに気遣いを感じて、私は重たい口で礼を述べた。
しかしこうして抱きしめてもらえるのは嬉しいが、やはりソルのサイズは凶悪だと、私はつくづく思った……。
えらいシモの話に……orz
リクエスト頂いた、後日談でした。お粗末さまです。